富山高岡本店

鳳凰桐文とは|吉祥と高貴を象徴する文様、その意味と伊万里焼での表現


吉祥と高貴を象徴する文様、その意味と伊万里焼での表現

鳳凰桐文(ほうおうきりもん)とは、瑞鳥とされる鳳凰と、高貴さを象徴するを組み合わせた吉祥文様です。
日本の陶磁器、とくに伊万里焼や古伊万里の色絵作品において、祝いの席や格式ある器に用いられてきました。

一見すると華やかな装飾文様ですが、その背景には、中国由来の思想や、日本独自の美意識が重なり合っています。


鳳凰文とは|平和な世に現れる瑞鳥

鳳凰は、中国古代思想において「徳のある王が治める平和な世にのみ現れる」とされる想像上の鳥です。
麒麟・霊亀・応龍と並び、四瑞(しずい)のひとつに数えられます。

日本では奈良・平安時代以降、
・宮廷文化
・仏教美術
・公家や武家の装飾
に取り入れられ、「吉祥」「慶事」「理想の統治」の象徴として親しまれてきました。

陶磁器に描かれる鳳凰は、
羽を大きく広げ、優雅に舞う姿で表されることが多く、
動きのある構図が器全体に華やぎを与えます。


桐文とは|高貴さと繁栄を表す植物文様

桐は、古くから高貴な植物として扱われてきました。
中国では「鳳凰は桐の木にのみ止まる」とされ、鳳凰と切り離せない存在です。

日本では、
・天皇家
・公家
・のちには武家
といった権威の象徴として用いられ、現在でも国章として五七桐紋が使われています。

陶磁器における桐文は、
葉や花を簡略化し、文様として整理された姿で描かれ、
器に落ち着きと格調を与える役割を果たします。


鳳凰と桐が組み合わされる意味

鳳凰桐文は、単に縁起の良い要素を並べたものではありません。

・鳳凰=理想の世に現れる瑞鳥
・桐 =鳳凰が宿る高貴な木

この組み合わせは、
「平和と繁栄が永く続く世界」
「格式と慶びを兼ね備えた理想の状態」
を象徴する、完成度の高い吉祥表現とされています。

そのため、
・祝いの席
・正月
・贈答用の器
など、特別な場面で用いられることが多くなりました。


伊万里焼における鳳凰桐文の特徴

伊万里焼・古伊万里では、鳳凰桐文は主に色絵で表現されます。

・赤絵を基調に
・緑や黄を添え
・白磁の余白を活かす

こうした配色と構成により、文様は華やかでありながらも品よくまとまり、
日常使いからハレの日まで幅広く対応できる器となっています。

とくに猪口や小皿などの小ぶりな器では、
限られた画面の中に鳳凰と桐をバランスよく配することで、
伊万里焼らしい設計力の高さが感じられます。


酒器や小さな器に使われる理由

鳳凰桐文は、大皿や鉢だけでなく、
猪口・盃・小皿といった小さな器にも多く見られます。

これは、
・酒席という「場」を祝う意味
・一人一人に行き渡る吉祥
を意識した表現と考えられています。

重箱に納めたり、盃台や豆皿と組み合わせることで、
器同士が呼応し、しつらえ全体に統一感と格が生まれます。


鳳凰桐文の器を楽しむということ

鳳凰桐文の魅力は、意味を知ることでより深まります。
ただ華やかなだけでなく、
「なぜこの文様が選ばれたのか」
「どんな場面を想定して作られたのか」
を想像しながら使うことで、器との距離がぐっと近づきます。

正月や祝いの席はもちろん、
日常の中でも、少し気持ちを整えたいときに取り入れることで、
静かな豊かさを感じさせてくれる文様です。



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