富山高岡本店
赤絵伊万里の向付|柘榴文に宿る吉祥の美(明治期)
明治期に焼かれた赤絵伊万里の向付です。
濃い藍の地に赤・緑を重ねた色絵装飾は、江戸後期の伝統を引き継ぎつつ、明治の工房らしい明快で軽やかな筆致が感じられます。胴部には、丸文の中に枝葉とともに描かれた柘榴(ざくろ)の実が表され、周囲には格子文や花文を配した華やかな構成となっています。
柘榴文は、果実が熟して裂け、多くの種子を覗かせる姿から「子孫繁栄」「豊穣」の象徴とされ、中国・朝鮮の陶磁にも古くから用いられた吉祥文様です。伊万里焼では、江戸後期から明治にかけて輸出向けの器や祝い膳の器などにも好んで描かれ、異国的で装飾性の高いモチーフとして発展しました。
この碗では、赤絵の線描と緑の上絵具による葉の彩色が明治期の特徴をよく表しています。江戸後期の緻密な金襴手に比べ、やや自由な筆運びで、日常器としての親しみやすさと華やかさを兼ね備えています。高台内には銘を持たず、やや厚手の磁胎と柔らかな白磁の発色からも、有田・肥前地方で焼かれた民窯系の伊万里と考えられます。
小ぶりながら深みのある形は、向付や小鉢として幅広く使える実用的な造形です。盛り付けた料理を引き立てる絵付けの妙と、吉祥を宿す文様の意味。その両方を楽しめる、明治伊万里らしい一客といえるでしょう。
◆商品詳細◆
時代:明治頃
高さ:約7.3センチ
直径:約9センチ
一客:1,800円
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