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端午の節句とは?古来から伝わる意味と由来を解説‼️端午の節句にマッチする器もご紹介✨
端午の節句とは?古来から伝わる意味と由来を解説

5月5日は「端午の節句(たんごのせっく)」として、日本では古くから特別な日とされてきました。現代では「こどもの日」として親しまれていますが、実はその起源には中国から伝わった深い歴史と意味が込められています。
「端午」とは、元々は「月の端(はじめ)の午(うま)の日」という意味で、旧暦5月最初の午の日を指していました。のちに“五”が重なる5月5日に定着し、五節句の一つとして祝われるようになります。
端午の節句はもともと、無病息災を願う季節の行事でした。古代中国ではこの時期に邪気が入りやすいと考えられており、菖蒲(しょうぶ)やよもぎを使って厄除けを行っていた風習が、日本にも伝わったのです。
やがて日本では、菖蒲が「尚武(しょうぶ=武を尊ぶ)」に通じることから、武家社会において男子の成長を祝う日として発展していきました。鎧兜を飾ったり、鯉のぼりを掲げたりする風習もこの頃に広まり、家の後継ぎである男の子の健康や出世を願う行事へと変化していきます。
現在では、男女問わず子どもたち全体の幸せを願う日として「こどもの日」と制定され、昔ながらの風習とともに受け継がれています。
このように、端午の節句には古代の厄除けの意味と、日本独自の「子どもを大切にする心」が融合した、奥深い文化が息づいているのです。
なぜ鯉のぼりを飾るのか?「登竜門」の伝説に込められた願い
端午の節句といえば「鯉のぼり」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。青空を元気に泳ぐ鯉の姿は、春の風物詩として日本の風景に欠かせないものです。
この鯉のぼりを飾る風習には、古代中国の「登竜門(とうりゅうもん)」という伝説が深く関係しています。
かつて中国の黄河には、「竜門」と呼ばれる激しい滝がありました。この滝を登りきった鯉は、龍へと姿を変えて天に昇る――という物語があり、これが「登竜門」という言葉の由来です。試練を乗り越え、大成を果たす象徴として、この鯉の物語は長く語り継がれてきました。
この伝説にあやかり、日本では鯉のぼりを「どんな困難にも負けず、たくましく育ち、やがて立派に出世してほしい」という願いを込めて掲げるようになりました。特に江戸時代には、武士の家に男の子が生まれると、家紋の入った旗とともに鯉の絵柄ののぼりを掲げる風習が広まり、次第に庶民にも広がっていきました。
現在では、黒の真鯉は父、赤の緋鯉は母、青や緑の小鯉は子どもたちを表し、家族の絆や健康、成長を願う象徴として親しまれています。
このような力強く縁起の良い「鯉滝登り(こいたきのぼり)」のモチーフは、九谷焼などの伝統工芸品にも数多く描かれています。器の中に宿る鯉の姿からも、日本人が大切にしてきた“願い”を感じ取ることができるのです。
【新入荷】「膾皿 九谷焼 色絵 鯉滝登文」をご紹介‼️

本日は、新原美術に入荷した逸品――「膾皿(なますざら) 九谷焼 色絵 鯉滝登文」をご紹介いたします。
力強く躍動する鯉の姿が描かれたこちらの皿は、九谷焼ならではの華やかさと繊細な筆致が光る一枚。絵柄の「鯉滝登文(こいたきのぼりもん)」は、古代中国の故事『登竜門』に由来し、滝を登りきった鯉が龍となって天に昇るという、出世や成功を象徴する縁起の良い文様です。
ちょうど5月の「端午の節句」にちなみ、鯉のぼりに込められた「健やかな成長」「立身出世」の願いと深く重なるモチーフでもあります。季節のしつらえや、節句のお祝い膳を彩る器としても大変おすすめです。
器のサイズは程よく、料理を美しく引き立てる実用性も兼ね備えています。中央の鯉には、金彩や緑青、赤絵など九谷焼の多彩な色絵技法が用いられ、見れば見るほどその表現力に引き込まれます。
◆商品詳細◆
時代:明治〜大正頃
高さ:約4センチ
直径:約15.5センチ
一客:6,000円
状態:甘手。焼成が不十分なために、器の表面全体に貫入が入ってしまったこと。窯出しの時に、急激に温度が下がると素地と釉薬との収縮率の違いから、起こること。
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🏠新原美術 展示場(antique shop 樹)
2019年にオープン。掛け軸、香炉など店主が目利きしたものがさりげなく店を飾っております。
その他、九谷焼、大聖寺伊万里、古伊万里など常時1,000点以上展示、販売しています。
買取も行っておりますので、お気軽にお越し下さい。
所在地 富山県高岡市鴨島町52
営業時間 11:00〜16:00
定休日 火〜金(土・日・祝・月休み)
電話番号 0120-962-856 0766-73-2171
アクセス 車:駐車場あり(4台)
電車:あいの風とやま鉄道・JR高岡 徒歩13分
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🏠新原美術 東京店
都内では珍しい大聖寺伊万里を中心とした北陸の器、その他様々な器を取り揃えています。
所在地 東京都台東区台東3-33-5 宝誠ビル1階
営業時間 11:00〜17:00
定休日 不定休
電話番号 03-6284-4649
FAX番号 03-6284-4648
アクセス 車:駐車場なし。近隣のパーキングをご利用ください。
電車:地下鉄日比谷線 仲御徒町 徒歩5分
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