川村曼舟かわむらまんしゅう

時代 昭和時代
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 日本画
プロフィール 川村 曼舟(かわむら まんしゅう、1880年7月9日 - 1942年11月7日)は、日本画家。京都生まれ。本名は万蔵。


川村曼舟(かわむら まんしゅう、1880年7月9日–1942年11月7日)は、日本の近代日本画を代表する画家で、京都出身。本名は万蔵です。山元春挙に師事し、その豊かな色彩感覚と写実的かつ詩情溢れる風景画を得意としました


略歴・業績

1880年 京都市に生まれる
師匠:明治31年(1898年)に山元春挙に入門

賞歴:1902年新古美術品展で初受賞。以後文展(文部省美術展覧会)で三等賞(黄昏)、特選(竹生島、日本三景)など数々の栄誉を得る

教育者として:1906年京都市立美術工芸学校に助教。1910年教諭となり、1922年には京都市立絵画専門学校教授、1936年には校長に就任

画壇の重鎮:「春挙四天王」の一人と称され、師の没後には「早苗会」を主宰し、帝展審査員や帝国芸術院会員としても活躍

1942年 腎臓炎により京都・嵐山の自邸で没。享年63

代表作と作風

多くの作品が国立・地方の美術館に所蔵され、屏風・掛軸・額装の形式で発表されました:

作品名 技法・形式 所蔵
古都の春 絹本彩色 京都国立近代美術館

湘南影曇 絹本彩色 滋賀県立近代美術館
牧牛図屏風・洋犬図屏風 絹本彩色 複数館所蔵
黎明富嶽・霧氷など 額装 東京・京都の国立/市立美術館に所蔵
風景をテーマに、嵐山や富士、竹生島、伊都岐島など、詩的で淡い自然の情景を繊細に描き出す作風が特徴です


私邸と後世への影響

京都・嵐山渡月橋近くにあった邸宅は、現在は蕎麦屋や記念施設として利用されており、地元文化に深く根差した存在でもあります

総評
川村曼舟は日本画における伝統美と個性豊かな叙情性を兼ね備えた独自の作風で知られ、その教育者としての貢献も大きく、日本近代絵画史における重要人物の一人です。