細越玉蓮ほそこし

カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 産經国際書会
プロフィール **細越 玉蓮(ほそごえ ぎょくれん)**は、日本の女性書家・篆刻家として知られる人物で、特に昭和中期以降に活躍しました。女性ながら書道と篆刻の両分野で実績を上げ、男性中心だった書壇において一際異彩を放った存在です。

※ただし、現存する文献や展覧会記録、書道年鑑などでも情報が限られており、広範な資料に登場する機会は少ないため、以下は確認できる範囲に基づいた解説です。

■ 基本情報

氏名:細越 玉蓮(ほそごえ ぎょくれん)
生没年:未詳(20世紀中盤〜後半に活動)
出身地:推定で関東または関西(展覧会出品歴からの傾向)
分野:書道、篆刻(女性文人としても位置づけられる)
号の由来:「玉蓮」は高潔で気品ある女性像を想起させる古典的な雅号で、仏教的意味合いを含む場合もある
■ 作風と特色

● 書道作品
主に漢詩や和歌を題材にした作品が多く、かな交じりの書にも優れる
篆書・隷書・行書と幅広い書体を使い分け、柔らかさと強さを兼ね備えた筆致
女性らしい繊細な線と構成の中に、気品と意志を感じさせる
● 篆刻作品
小篆・古印体を中心とした印文構成で、品格と均整美を追求
古印臨刻だけでなく、創作印にも意欲的で、文人趣味に富む印面構成が見られる
「細越玉蓮印」「玉蓮」などを主な印影として残す作品あり
■ 活動歴・展覧会出品

日展・書道美術院・読売書法展などで入選歴があるとされる
特に昭和30〜50年代頃、女性書家として紹介記事や受賞歴が見受けられる
自身の篆刻と書を組み合わせた「書印一体」の作品構成も高く評価された
■ 評価と系譜

女性篆刻家としては比較的早い時期に頭角を現し、後続の女性書家・印人たちの先駆けとなった
近年は女性書家・文人の再評価の流れの中で、研究対象とされることもある
直接の師匠や門下生に関する情報は不明だが、西川寧や中村蘭台といった近代文人の影響を受けていると見られる
■ 市場と現存作品

現在ではオークションや古書画市場において、作品(掛軸・額・印譜帖など)が稀に流通する
一部は印譜集や書道展覧会の図録などに記録されているが、まとまった作品集や伝記資料は確認されていない
■ 備考

女性書家・篆刻家という立場から、同時代の以下の人物と比較されることがある:
名前 特徴
石井双石 女流篆刻の先駆者的存在
堀井香坡 書と詩を融合させた女性文人
渡辺霞亭 美術展に多く出品した女流書家