小村雪岱こむらせったい

時代	昭和時代
カテゴリー	絵画、書画
作品種別	日本画
プロフィール	小村 雪岱（こむら せったい、明治20年（1887年）3月22日 - 昭和15年（1940年）10月17日）は、大正～昭和初期の日本画家、版画家、挿絵画家、装幀家。 小村雪岱（こむら せったい、1887年〈明治20年〉– 1940年〈昭和15年〉）は、大正から昭和初期にかけて活躍した日本の画家・装幀家・挿絵画家・舞台美術家です。その繊細で洗練された美意識は「雪岱調」と称され、現代でも高く評価されています。 略歴と活動 本名と出身：本名は安並泰輔（旧姓：小松）。埼玉県川越市に生まれました。 教育と師事：東京美術学校（現・東京藝術大学）日本画科を卒業。在学中は下村観山に学び、後に松岡映丘に師事しました。 装幀と挿絵：1914年、泉鏡花の小説『日本橋』の装幀を手がけたことを皮切りに、鏡花作品の装幀や挿絵を多数制作。1933年から朝日新聞に連載された邦枝完二の『おせん』の挿絵でその評価を不動のものとしました 。 舞台美術：歌舞伎座や東京劇場での舞台美術も手がけ、『春日局』『大菩薩峠』『一本刀土俵入』『元禄忠臣蔵』などの作品に携わりました 。 資生堂での活動：1918年から1923年まで資生堂に在籍し、化粧品広告やパッケージデザインなども手がけました。 作風と特徴 小村雪岱の作品は、江戸の粋と東京モダンを融合させた独自の美意識が特徴です。彼の挿絵や版画には、人物を描かずに人の気配を感じさせる構図や、繊細な線描、淡い色彩が用いられています。また、鈴木春信の浮世絵に影響を受けたとされ、特に柳の描写や色彩感覚にその影響が見られます 。 主な作品 装幀・挿絵：泉鏡花『日本橋』『愛染集』、邦枝完二『おせん』『江戸役者』など。 版画：『雪の朝』『青柳』『落葉』『春雨』など。 舞台美術：『春日局』『大菩薩峠』『一本刀土俵入』『元禄忠臣蔵』など。 展覧会と評価 近年、小村雪岱の再評価が進み、各地で展覧会が開催されています。例えば、2021年には山口県立美術館で「小村雪岱スタイル―江戸の粋から東京モダンへ」展が開催され、装幀や挿絵、舞台装置画、版画などが総合的に紹介されました 。