望月暁云もちづき

カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 産經国際書会
プロフィール 望月暁云(もちづき ぎょううん)氏は、日本の書道界で長年にわたり活躍している著名な書家であり、教育者でもあります。産経国際書会の常務理事を務めるほか、暁云書道会の会長として、書道の普及と後進の育成に尽力しています。

経歴と活動
NHKでのキャリア:昭和30年(1955年)にNHKに入局し、総務部で勤務していました。昭和56年(1981年)、ドラマ部からの依頼を受けて書道指導を始め、以後34年間にわたり、大河ドラマや朝の連続テレビ小説、金曜時代劇など121本のドラマで書道指導を担当しました。この分野では第一人者とされています。

書道指導の内容:俳優に筆の持ち方や書き方を教えるほか、手紙などを書く手元だけの代役をする「手元吹き替え」も多く担当しました。女性俳優の手の代役を務めたこともあり、鈴木保奈美さんの手元吹き替えも行ったことがあります。

書道との出会い:NHKの「書道部」3代目の講師だった鈴木天城氏との出会いがきっかけで、本格的に書道を始めました。特に「長峰(ちょうほう)」と呼ばれる穂先の長い筆を自在に操る姿に感動し、鈴木氏の書道教室に通うようになりました。

書風と理念
顔法の追求:中国・唐代の能書家である顔真卿の作風である「顔法」を徹底的に追求し、粘りと深みのある線を自在に操る作風を確立しました。最初の頃は「長峰でなく長箒(ながほうき)」と揶揄されたこともありましたが、現在ではその筆致が高く評価されています。

臨書の重要性:臨書を基本とし、中国古典の様々な法帖を元に日々練習を重ねています。ドラマの書道指導においても、時代や人物に合わせた書風を再現するため、臨書の技術が重要であると述べています。

教育と後進の育成
暁云書道会:自身が主宰する暁云書道会では、書道の普及と後進の育成に力を注いでいます。弟子の鈴木曉昇氏も、望月氏の指導を受けて書道家として活躍しています。

傘寿記念書作展:80歳を迎えた際には、傘寿記念書作展を開催し、80点の新作を展示しました。3年前から準備を始めたこの展覧会は、多くの来場者に感動を与えました。

望月暁云氏は、書道家としての活動だけでなく、教育者としても多くの人々に影響を与え続けています。その作品や指導は、伝統を重んじつつも、個性と創造性を大切にする姿勢が特徴です。今後の活動にも注目が集まります。