本多道子ほんだみちこ
カテゴリー | 絵画、書画 |
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作品種別 | 書 産經国際書会 |
プロフィール | 本多道子(ほんだ みちこ)氏は、日本の書道界で長年にわたり活躍された著名な書家であり、特に仮名書の分野で高い評価を受けました。1923年に宮城県で生まれ、2022年4月28日に逝去されました。享年99歳でした。 経歴と活動 学歴と書道への道:金属学者の娘として仙台に生まれ、戦中に東京女子大学を卒業。戦後、夫が大学病院に勤務していたことから、帰宅が遅く、時間を持て余したことが書を始めるきっかけとなりました。26歳のとき、高校教師の知人の紹介で書家・田村桃渓に弟子入りし、「いろは」を500回書くところから修行を始めました。その後、かなは「一条摂政集」、漢字は「孔子廟堂碑」などの臨書を10年続けました。夫の福島転勤を契機に國井誠海の指導を受け、月1回、30年間休まず東京に通い続けました。 所属団体と役職: 産経国際書会 名誉顧問 東洋書人連合 常任顧問 書成会 参与 受賞歴と作品 受賞歴: 毎日書道会 毎日賞 産経国際書展 高円宮賞・会長賞 他多数 代表作: 「那須高原の冬」:自詠の詩をもとにした作品で、東京2020大会を記念して開催された「日本の書200人選」展に出品されました。作品には「那須高原の冬は 澄んだ光と 木木のささやきが しのびよってやってくる」という詩が記されています。 書風と人柄 本多氏の書風は、古典に根ざしながらも、自己の感性を大切にした温かみのある作品が特徴です。「家事も料理も苦手な私ができるのは書くことだけ。創作では、下手でも自分の詩や言葉を書きたくて努力を続けていますが、まだまだ勉強がたりない」と謙虚に語られていました。また、夫が「最高の応援団」として支えてくれたことを感謝しつつ、「できれば、もう1回個展をしたいと思っています」と語るなど、晩年まで書への情熱を持ち続けていました。 本多道子氏の生涯は、書道への深い愛情と探求心に満ちており、多くの書道愛好家や後進の書家に影響を与え続けています。その功績と作品は、今後も書道界で語り継がれていくことでしょう。 |