酒井三良さかいさんりょう
時代 | 昭和時代 |
---|---|
カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 日本画 |
プロフィール | 日本画家。福島県生。名は三郎。別号に梧水。同郷の画家坂内青嵐に師事。のち小川芋銭を知り、その勧めで院展に出品し認められる。農村の生活や自然を詩情豊かに描いた。日本美術院監事。文部大臣賞受賞。昭和44年(1969)歿、71才。 酒井三良(さかい さんりょう、1897年2月16日 – 1969年6月8日)は、大正から昭和期にかけて活躍した日本画家で、福島県大沼郡三島町出身です。本名は三良(さぶろう)、後に「三良子(さんりょうし)」と号しました。日本美術院(院展)を中心に活動し、郷土の風景や人々の生活を詩情豊かに描いた作品で知られています。 略歴と経歴 1897年:福島県大沼郡三島町に生まれる。 1914年:上京し、同郷の画家・坂内青嵐に師事。 1919年:第2回国画創作協会展に「雪に埋もれつつ正月はゆく」を出品し、初入選。 1921年:第8回再興院展に「災神を焼く残雪の夜」を出品し、入選。 1924年:日本美術院同人となる。 1934年:号を「三良子」に改める。 1962年:第47回院展に「かまくら」を出品し、文部大臣賞を受賞。 1969年:東京都で死去。享年72。 作風と特色 酒井三良は、生涯を通じて日本の自然や農村の風景、人々の生活をテーマに作品を描き続けました。初期は着彩画を中心に制作していましたが、後に水墨画へと移行し、俳画の軽妙さを取り入れた洒脱な作風へと変化しました。特に雪景や田園風景を描いた作品には、郷土への深い愛情と詩情が感じられます。 代表作と所蔵先 「雪に埋もれつつ正月はゆく」(1919年):第2回国画創作協会展に出品し、初入選。 「災神を焼く残雪の夜」(1921年):第8回再興院展に出品し、入選。 「かまくら」(1962年):第47回院展に出品し、文部大臣賞を受賞。 これらの作品は、会津若松市や茨城県近代美術館などに所蔵されています。 教育者としての活動 酒井三良は、日本美術院の評議員や監事を務めるなど、教育者としても後進の育成に尽力しました。また、在京美術家連盟の立ち上げにも関与し、日本画の発展に寄与しました。 評価と影響 酒井三良は、小川芋銭や奥村土牛、横山大観らと親交を持ち、その影響を受けつつも独自の画風を確立しました。彼の作品は、現在でも高い評価を受けており、美術市場での取引も活発です。特に、郷土の風景を描いた作品は、多くの人々に親しまれています。 |