慶徳紀子けいとくのりこ
時代 | 昭和16年〜 |
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標準発表価格 | 700,000 円 |
カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 書 現代作家・仮名作家 |
プロフィール | 師 熊谷恒子・松井如流 東京都出身。 慶徳紀子(けいとく・のりこ)さんは、日本のかな書道界を代表する書家の一人であり、伝統と現代性を融合させた作品で高く評価されています。 略歴と師事 1941年、東京都に生まれた慶徳さんは、大東文化大学で書道を学び、かな書道の第一人者である熊谷恒子先生に師事しました。また、漢字書道では松井如流先生から指導を受けています。熊谷先生の「人間として普通に生きて、初めて書が書ける」という教えを胸に、書の道を歩み続けてきました。 主な受賞歴と活動 2007年:個展「白黒金銀朱展」で毎日書道顕彰(芸術部門)を受賞。 2014年:第68回日書展で最高賞となる「サンスター国際賞」を受賞。受賞作は『源氏物語』の歌55首をまとめた作品で、書の流れや動きを立体的に表現しています。 現在は、毎日書道会参事、日本書道美術院常任顧問、かな書道作家協会理事長として、書道界の発展に寄与しています。 書風と作品の特徴 慶徳さんは、平安時代の古筆を学びながらも、現代の感性を取り入れた「現代のかな」を追求しています。作品制作では、初めに大きなイメージを描き、装丁の図面を綿密に作成してから書き始めるスタイルをとっています。書は平面でありながら、立体的に見せる工夫を凝らし、書の流れや動き、気持ちの高揚を波のように表現しています。 教育と後進の育成 31歳の若さで書道会「朱香会」を設立し、現在はご子息の堀井寛史さんと共に運営しています。また、母校の大東文化大学でも教鞭をとり、多くの若い書道家の育成に努めています。「自分の書を書くように」という熊谷先生の教えを継承し、後進の指導にあたっています。 展覧会と作品紹介 慶徳さんはこれまでに複数の個展を開催しており、2021年には東京・銀座の鳩居堂画廊で「源氏物語<浮舟>を書く」をテーマにした個展を開催しました。また、2024年7月には「慶徳紀子書展『間』」が開催され、時代と自己との格闘の軌跡を表現した作品が展示されました。 |