高木厚人たかぎあつひと

時代 昭和28年〜
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 現代作家・仮名作家
プロフィール 師 杉岡華邨
千葉県出身。

高木厚人(たかぎ あつひと)氏は、1953年生まれ、千葉県船橋市出身の著名な書家であり、特に「かな書」の分野で高い評価を受けています。父・高木東扇氏も書家であり、幼少期から書道に親しんできました。京都大学文学部在学中に文化勲章受章者の杉岡華邨氏に師事し、書の道を本格的に歩み始めました。


経歴と活動
学歴・師事:京都大学文学部卒業。在学中より杉岡華邨氏に師事。
教育歴:日本書道芸術専門学校や大阪教育大学で教鞭を執った後、2000年に大東文化大学文学部書道学科助教授、2004年に教授に就任。同大学書道研究所所長も務めました。
主な役職:
日展会員
日本書芸院副理事長
読売書法会常任理事
臨池会理事長
奈良市杉岡華邨書道美術館館長

主な受賞歴
2005年:第37回日展会員賞受賞
2018年:改組新第5回日展にて内閣総理大臣賞受賞
2024年:令和5年度日本芸術院賞受賞(作品「山ざと」)

作風と代表作
高木氏の作品は、古典文学や和歌を題材にした「かな書」が中心で、特に『源氏物語』をテーマにした作品が多くあります。その作風は、伝統的な美しさを保ちつつも、現代的な感性を取り入れた独自の表現が特徴です。2024年には、奈良市杉岡華邨書道美術館で「源氏礼讃・高木厚人展」が開催され、長年の作品が紹介されました。

著書と教育活動
高木氏は、書道の普及と後進の育成にも力を注いでおり、以下のような著書を出版しています:

『連綿「かな」(プロに学ぶ書のテクニック)』
『四季の詩歌を書く―かな書篇(条幅作品手本)』

また、NHK教育テレビの番組「趣味悠々」では、「筆で味わう雅の世界 小倉百人一首を書こう」に出演し、書道の魅力を広く伝えました。

展覧会と活動
高木氏は、2012年から「現代書道二十人展」のメンバーとして毎年新作を発表しています。また、2024年には「大東退任一区切り」と銘打った4つの展覧会を開催し、その第2弾として「KOREKARAの高木厚人展」が東京都世田谷区の平成記念美術館ギャラリーで開催されました。

高木厚人氏は、伝統と革新を融合させた「かな書」の世界を築き上げ、日本の書道界に多大な影響を与え続けています。その活動は、国内外で高く評価されており、今後のさらなる活躍が期待されています。