小山やす子こやまやすこ
時代 | 大正13年〜 |
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標準発表価格 | 1,200,000 円 |
カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 書 現代作家・仮名作家 |
プロフィール | 東京都出身。 小山やす子(こやま やすこ、1924年8月25日生まれ、2019年2月27日没)は、日本の書道界において「かな書」の第一人者として知られ、平成を代表する書家の一人です。その優雅で格調高い作風は、多くの人々に感銘を与えました。 生涯と活動 小山やす子は東京都墨田区の旧家に生まれ、幼少期から茶道、華道、油絵など多様な芸術に親しみました。1950年から書家・川口芝香に師事し、古筆の研究にも熱心に取り組みました。特に「本願寺本三十六人家集」などの古筆を臨書し、その美意識を深めました。 彼女は「日展」や「毎日書道展」などの主要な書道展で活躍し、日展審査員や評議員を務めるなど、書道界の発展に貢献しました。また、書道研究団体「玉青会」を主宰し、後進の育成にも尽力しました。 主な受賞歴と栄誉 1977年:オリベッティ国際賞 1996年:日展会員賞 2002年:毎日書道展 文部科学大臣賞 2003年:毎日芸術賞、旭日小綬章 2009年:恩賜賞・日本芸術院賞 2013年:紺綬褒章 2016年:書道分野で女性初の文化功労者に選出 これらの受賞歴は、彼女の書道に対する深い探求と功績が高く評価された結果です。 作風と代表作 小山やす子の作品は、古典の美しさと現代的な感性を融合させたもので、特に「かな書」においてその真価を発揮しました。代表作には以下のようなものがあります: 『伊勢物語屏風』(2003年、毎日芸術賞受賞) 『更級日記抄』(2008年、恩賜賞・日本芸術院賞受賞) 『貫之の歌四首』(2002年、文部科学大臣賞受賞) 彼女は作品制作において、料紙や装丁にも細やかな配慮を施し、書と素材の調和を追求しました。 生誕100年記念展 2023年には、千葉県成田市の成田山書道美術館で「生誕100年 小山やす子展」が開催され、彼女の代表作39点が展示されました。この展覧会では、彼女の33歳から92歳までの作品を通じて、その創作の軌跡をたどることができました。 小山やす子の書は、単なる文字の美しさを超えて、深い精神性と日本文化への愛情が感じられます。彼女の作品や教えは、今後も多くの書道愛好者や後進の指導者たちにとって、貴重な指針となることでしょう。 彼女の作品や展覧会の詳細については、成田山書道美術館の公式サイトや関連書籍をご参照ください。 |