榊原紫峰さかきばらしほう

時代	昭和時代
カテゴリー	絵画、書画
作品種別	日本画
プロフィール	榊原 紫峰（さかきばら しほう、1887年8月8日 - 1971年1月7日）は、京都市出身の日本画家。本名は安造。 榊原紫峰（さかきばら しほう、1887年8月8日 – 1971年1月7日）は、京都市出身の日本画家で、本名は榊原安造（やすぞう）です。明治から昭和にかけて活躍し、特に花鳥画を中心とした日本画の革新に貢献しました。 略歴と画業 生い立ちと教育：京都市中京区の染織家の家に生まれ、兄弟にも日本画家が多くいます。京都市立美術工芸学校を卒業後、京都市立絵画専門学校に進学し、1911年に第1回生として卒業しました。 文展での活躍：在学中から文展に出品し、「動物園の猿」「永き日」「花曇り」などで入選・受賞を重ね、若くして注目を集めました。 国画創作協会の設立：1918年、土田麦僊、村上華岳、小野竹喬、入江波光らとともに「国画創作協会」を設立し、自由で個性的な作品発表の場を創出しました。 教育者としての活動：1937年に京都市立絵画専門学校教授、1949年には京都市立美術大学教授に就任し、後進の指導に尽力しました。 晩年と受賞：晩年は水墨画に傾倒し、1962年には日本芸術院恩賜賞を受賞しました。1971年、83歳で逝去しました。 作風と代表作 榊原紫峰の作品は、伝統的な日本画の技法に西洋絵画の要素を取り入れた独自のスタイルが特徴です。特に花鳥画において、写実的な描写と構図の工夫が際立っています。 代表作： 「青梅」（1918年） 「赤松」（1919年） 「奈良の森」（1920年） 「雪柳白鷺図」（1924年） 「獅子」（1927年） 「冬朝」（1928年） これらの作品は、足立美術館や島根県立美術館などに所蔵されています。 著書と画集 榊原紫峰は、以下の著書や画集を刊行しています： 東京文化財研究所 『紫峰花鳥画集』（1934年） 『花鳥画の本質』（1935年） 『紫峰芸術観』（1940年） これらの書籍では、彼の芸術観や技法について詳述されています。 展覧会と評価 榊原紫峰の作品は、国内外の美術館で高く評価され、展覧会も開催されています。2016年には、笠岡市立竹喬美術館で回顧展が開催され、彼の花鳥画の魅力が再評価されました。 榊原紫峰は、伝統と革新を融合させた日本画の巨匠として、今なお多くの人々に影響を与え続けています。