前田青邨まえだせいそん

時代	昭和時代
カテゴリー	絵画、書画,掛け軸
作品種別	日本画
プロフィール	前田 青邨（まえだ せいそん、1885年1月27日 - 1977年10月27日）は、岐阜県中津川市出身の日本画家。妻は荻江節の5代目荻江露友。 前田青邨（まえだ せいそん、1885年–1977年）は、岐阜県中津川市出身の日本画家で、近代日本画壇を代表する巨匠の一人です。歴史画を中心に、肖像画や花鳥画など幅広いジャンルで活躍し、文化勲章を受章するなど、日本美術の発展に大きく貢献しました。 生涯と画業 生い立ちと修業時代：1885年、中津川村（現・中津川市）に生まれ、16歳で上京。尾崎紅葉の紹介で梶田半古に師事し、1902年に「青邨」の雅号を授かりました。 日本美術院との関わり：1914年に再興日本美術院の同人となり、1922年には小林古径とともに欧州へ留学。イタリアやフランスで西洋美術を研究しつつも、日本の伝統的な「やまと絵」や「琳派」の様式を重視しました。 文化財保護活動：晩年には法隆寺金堂壁画再現事業や高松塚古墳壁画模写事業など、文化財の保護・再現にも尽力しました。また、香淳皇后の絵画指導も行い、皇室との関わりも深かったことが知られています。 代表作と作風 前田青邨の代表作には、以下のような作品があります： 《洞窟の頼朝》：源頼朝が石橋山の戦いで敗れ、洞窟に身を潜める場面を描いた作品で、1930年に朝日賞を受賞しました。 《羅馬使節》：1927年に制作されたこの作品は、ローマを訪れた使節団を描いたもので、早稲田大学會津八一記念博物館に所蔵されています。 展覧会・博物館・美術館・記念館 《紅白梅》：梅の花を題材にした作品で、リトグラフとしても制作され、ギャラリー田辺などで取り扱われています。 彼の作品は、歴史的な題材を取り上げながらも、独自の色彩感覚と構図で新たな表現を追求しました。特に、人物の表情や衣装の描写において、細部まで丁寧に描き込むことで知られています。 展覧会と評価 2022年には、岐阜県美術館で開館40周年を記念して「前田青邨展 究極の白、天上の碧－近代日本画の到達点－」が開催されました。この展覧会では、彼の代表作や未公開作品が多数展示され、多くの来場者を魅了しました。 また、山種美術館では「生誕130年記念 前田青邨と日本美術院－大観・古径・御舟－」展が開催され、彼の作品とともに、日本美術院の他の画家たちの作品も紹介されました。 メディアでの紹介 前田青邨の作品は、テレビ番組でも取り上げられています。例えば、テレビ東京系列の『開運! なんでも鑑定団』では、彼の作品が紹介され、その技法や特徴について解説されました。また、NHK Eテレの『日曜美術館 アートシーン』でも、彼の作品が取り上げられ、その魅力が紹介されています。