荒木香心あらきこうしん
時代 | 大正15年〜 |
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カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 現代書家・漢字作家 |
プロフィール | 荒木香心(あらき こうしん)氏は、日本の書道界で長年にわたり活躍された書家であり、産経国際書会の顧問を務められた人物です。2013年の時点で86歳であったことから、1926年頃の生まれと推定されます。 経歴と書道への道 荒木氏は、若い頃に軍人を志し、18歳で陸軍航空士官学校に進学しましたが、中国東北部の牡丹江で操縦訓練中に終戦を迎え、軍人としての夢は叶いませんでした。復員後は、郷里の京都で郵便局に勤務し、その職場で地元の書家・藤沢赤心の夫人と机を並べたことがきっかけで書道に興味を持ちました。以降、一日半紙100枚を書くことを日課とし、家族が寝静まった後に書に没頭する日々を送ったといいます。 1954年には郵政省に転勤し、そこで書家の藤本竹香や十鳥霊石と出会い、薫陶を受けました。その後、彼らが主宰する「同巧会」を核とした書道団体「書の世代の会」の設立にも関わりました。1963年には、職員対象の美術展に出品した作品が「特選」に輝き、「中央でもやっていけるのではないか」と自信を深めたとされています。 書風と信念 荒木氏の書歴は半世紀を超え、伝統書にこだわり続けた書人生でした。彼は、「文字は言葉を記録する符号だが、その符号に『生命』を与えるのが書家ではないか」と述べており、日々書との格闘の中で、記録性を超えた存在感ある書を目指していたといいます。 荒木香心氏の生涯は、書道への情熱と探求心に満ちたものであり、多くの書道愛好家や後進の書家たちに影響を与えました。彼の作品や信念は、今後も書道界において語り継がれていくことでしょう。 |