横山大観よこやまたいかん

時代	昭和時代
カテゴリー	絵画、書画,掛け軸
作品種別	日本画
プロフィール	横山 大観（よこやま たいかん、正字体：大觀、1868年11月2日（明治元年9月18日） - 1958年（昭和33年）2月26日）は、日本の美術家、日本画家。常陸国水戸（現在の茨城県水戸市下市）出身。近代日本画壇の巨匠であり、今日「朦朧体（もうろうたい）」と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立した。帝国美術院会員。第1回文化勲章受章。死後、正三位勲一等旭日大綬章を追贈された。茨城県名誉県民。東京都台東区名誉区民。本名、横山 秀麿（よこやま ひでまろ）。 横山大観（よこやま たいかん、1868年11月2日 – 1958年2月26日）は、明治から昭和期にかけて活躍した日本画家で、日本近代美術を代表する巨匠の一人です。伝統的な日本画の枠を超え、「朦朧体（もうろうたい）」と呼ばれる独自の画法を確立し、近代日本画の発展に大きく貢献しました。 【基本情報】 本名：横山 秀麿（よこやま ひでまろ） 生年月日：1868年11月2日 没年月日：1958年2月26日（享年89歳） 出身地：茨城県水戸市 学歴：東京美術学校（現・東京藝術大学）第一期生 師匠：岡倉天心 【略歴と画業の歩み】 1. 若年期・東京美術学校時代 日本画の革新を目指して創設された東京美術学校に入学し、岡倉天心の薫陶を受ける。 同期には菱田春草、下村観山らがいる。彼らとともに「日本画の近代化」に取り組むことになる。 2. 朦朧体の確立（明治末期） 伝統的な輪郭線を明確に描かず、淡く霞んだような表現で対象を描く「朦朧体」を考案。 この技法は当初、伝統的な日本画壇から批判を受けたが、のちに高く評価される。 代表作《無我》（1897年）は朦朧体の代表的作品で、自然と人物が調和する幻想的な美を示した。 3. 天心との海外視察・五浦時代 岡倉天心とともにインド・アメリカ・ヨーロッパを視察。これにより東洋と西洋、両方の美術的視点を取り入れることになる。 茨城県五浦（いづら）に居住し、多くの名作を生み出す。 4. 円熟期（大正・昭和） 日本美術院の再興に尽力し、指導者としても活躍。 富士山をモチーフにした大作《生々流転》（1923年）、《夜桜》（1929年）など、日本的な自然美と精神性を象徴する作品を次々と発表。 戦後は文化勲章を受章（1937年）し、日本美術の象徴的存在となった。 【主な代表作】 《無我》（1897年） 《生々流転》（1923年、日本美術院展出品、現在は東京国立近代美術館所蔵） 《夜桜》（1929年） 《或る日の太平洋》（1952年） 《不二》（富士山を主題とした晩年の大作） 【画風の特徴】 朦朧体：輪郭線を抑え、滲みやぼかしを多用して大気感や情緒を表現する技法。 自然賛美：富士山、桜、流水など、日本的な自然美を詩情豊かに描写。 精神性の高い美術観：自然の美を単なる写実ではなく、精神性・哲学性を込めて表現することを重視。 晩年には力強く明快な構図と色彩を用い、堂々たる大画面の作品も多く手がけた。 【人物像とエピソード】 生涯を通して伝統と革新のはざまで葛藤しながらも、新しい日本画の道を切り開いた功績は極めて大きい。 茶道や書にも通じ、文人としての側面も強かった。 大観は豪放磊落な性格でも知られ、豪快な酒豪だったことでも有名です。 最晩年まで創作意欲は衰えず、「日本の心を描き続けた巨匠」と称されました。 【栄典】 1937年：文化勲章受章（第一回受章者） 1958年：従三位・勲一等旭日大綬章受章（没後追贈）