角元正燦かくもとせいさん

時代 昭和22年〜
標準発表価格 780,000 円
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 現代書家・漢字作家
プロフィール 師 杉雨
徳島県出身。

角元正燦(かくもと せいさん、1946年生まれ)は、徳島県阿南市橘町出身の日本の書家で、現代書道界を代表する一人です。本名は正三(しょうぞう)で、東京都在住です。

経歴と書道への道
角元氏は、日本大学法学部在学中の2年生のときに、書家・加藤玉渕氏に師事し、本格的に書の道に進みました。卒業後は大東文化大学に学士入学し、青山杉雨氏のもとで研鑽を積みました。その後、日展で特選を2度受賞し、2012年からは「現代書道二十人展」に連続出品するなど、書道界で高い評価を受けています。

作風と代表作
角元氏の作品は、篆書(てんしょ)を基調としながらも、行草体など多彩な書体を用いています。作品のイメージに応じて書体を選ぶという柔軟な姿勢が特徴です。代表作には、古代の甲骨文字で大胆に表現された「夢場」(1999年)や、太い線が特徴の「武骨」(2004年)、「涇渭(けいい)」(2022年)などがあります。これらの作品は、徳島県阿南市の夢ホールの緞帳(どんちょう)にも使用されています。


書に対する哲学
角元氏は「書は自画像である」と語り、書を通じて自身の内面や生い立ちが表れると考えています。彼は、穏やかな海と温暖な気候の中で育った故郷・阿南市橘町の風土が、無意識のうちに作品に反映されていると述べています。

展覧会と活動
2024年2月には、徳島県立文学書道館で特別展「角元正燦―書は自画像である」が開催され、20代の作品から近作まで計46点が展示されました。また、読売書法会の副理事長としても活動し、ギャラリートークでは他の書家の作品解説を行うなど、書道界の発展に寄与しています。

角元正燦氏は、伝統と革新を融合させた独自の書風で、多くの人々に感動を与え続けています。彼の作品は、書道の枠を超えて、見る者の心に深く響く力を持っています。