前川五嶺まえかわごれい
時代 | 明治時代 |
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カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 日本画 |
プロフィール | 幕末・明治の画家。京都生。名は晃、字は子玉、通称は長兵衛、別号に泡斎。初め柴田義董に学び、のち松村景文の門に入った。人物・花鳥を能くする。明治9年(1876)歿、72才。 前川五嶺(まえかわ ごれい、1805年 – 1876年)は、幕末から明治初期にかけて活躍した日本画家で、京都出身です。名は晃(あきら)、字は子玉(したま)、通称は長兵衛、別号に泡斎(ほうさい)があります。彼は四条派に属し、人物画や花鳥画を得意としました。 経歴と画風 前川五嶺は、初めに柴田義董に師事し、その後、松村景文の門下となりました。四条派の伝統を受け継ぎつつ、独自の表現を追求し、柔らかな筆致と繊細な色使いで知られています。彼の作品は、江戸時代後期から明治初期の日本画の発展に寄与しました。 代表作品 桜花図:東京富士美術館に所蔵されており、桜の花を精緻に描いた作品です。 靭猿図:能の演目「靭猿」を題材にした屏風絵で、猿回しの様子が描かれています。 双犬図:二匹の犬を描いた掛軸で、柔らかな筆致が特徴です。 七福神図:七福神を描いた作品で、福を呼ぶ縁起物として親しまれています。 甲子兵燹図:明治26年に制作された彩色木版画で、京都大火災の様子を描いています。 門下生と影響 前川五嶺の門下には、森川曽文(もりかわ そうぶん)がいます。森川は、京都府画学校の教諭を務め、内国勧業博覧会や絵画共進会で受賞するなど、四条派の正統を継ぎ、山水画や花鳥画を得意としました。 前川五嶺の作品は、現在も美術館やオークションなどで見ることができ、日本画の歴史を学ぶ上で貴重な資料となっています。特に、彼の描く人物や動物は、温かみと親しみやすさを感じさせ、多くの人々に愛されています。 |