川枝豊信かわえだとよのぶ

時代 江戸時代
カテゴリー 掛け軸,絵画、書画
作品種別 浮世絵
プロフィール 川枝 豊信(かわえだ とよのぶ、生年不明 - 享保17年〈1732年〉)とは、江戸時代の京都の浮世絵師。

**川枝豊信(かわえだ とよのぶ)**は、江戸時代中期に京都で活躍した浮世絵師です。彼は主に肉筆美人画や版本の挿絵を手がけ、その作品は当時の京都の風俗や美意識を伝える貴重な資料となっています。

基本情報
名前:川枝豊信(かわえだ とよのぶ)
生没年:生年不詳 – 享保17年(1732年)没
活動地:京都
号:洛下亭
師系:不詳(西川祐信の画風に影響を受ける)
落款:「大和畫師」「大和畫工」など
作画分野:肉筆美人画、版本挿絵

来歴と画風
川枝豊信の詳細な経歴は不明ですが、彼の作品には西川祐信(1671–1750)の影響が見られます。西川祐信は京都を拠点に活動した浮世絵師で、美人画や風俗画で知られています。川枝豊信も同様に、上品で繊細な筆致による美人画を描き、京都の町人文化や風俗を表現しました。

彼の作品には「大和畫師」や「大和畫工」といった落款があり、これは奈良(大和国)との関わりを示唆している可能性があります。また、号として「洛下亭」を用いており、これは「京都の下町に住む者」の意で、京都を拠点に活動していたことを示しています。


主な作品
川枝豊信の代表的な作品には以下のようなものがあります:

『璣訓蒙鑑草(からくりきんもうかがみぐさ)』:享保15年(1730年)刊行の版本。
『三国朗詠狂舞台』:享保16年(1731年)刊行の役者評判記で、挿絵を担当。
『風流祇園桜』:享保15年(1730年)刊行の艶本。
『美会姿鏡』:刊年不明の艶本。
「美人立姿図」:紙本着色。東京国立博物館所蔵。
「精霊祭図」:紙本着色。光記念館所蔵。
「蜻蛉採り図」:紙本着色。
「文持ち美人図」:紙本着色。麻布美術館旧蔵。

これらの作品は、当時の京都の風俗や美意識を伝える貴重な資料となっています。

評価と影響
川枝豊信は、西川祐信の影響を受けながらも、独自の美人画を描き、京都の浮世絵界で一定の地位を築きました。彼の作品は、江戸時代中期の京都の町人文化や風俗を知る上で重要な資料とされています。また、彼の描く美人画は、上品で繊細な筆致が特徴で、当時の美意識を反映しています。