長谷川貞信はせがわさだのぶ

時代 江戸時代
カテゴリー 掛け軸,絵画、書画
作品種別 浮世絵
プロフィール 長谷川 貞信(はせがわ さだのぶ、文化6年〈1809年〉11月 - 明治12年〈1879年〉3月28日)とは、江戸時代後期から明治時代にかけて大坂で活躍した浮世絵師。

長谷川貞信(はせがわ さだのぶ)は、幕末から明治・大正にかけて活躍した浮世絵師・錦絵師であり、特に京都を拠点に活動した絵師として重要な存在です。彼は江戸(東京)中心だった浮世絵界において、**「京版浮世絵」**と呼ばれる地域色の強い作品群を確立しました。

【基本情報】

名前:長谷川貞信(初代)
生没年:1809年(文化6年)–1879年(明治12年)
活動地:京都
画号:一猛斎貞信(いちもうさい さだのぶ)、長谷川貞信
弟子・後継者:
二代長谷川貞信(1859–1940)
三代・四代と続く家系絵師
【作風・特徴】

◆ 京版浮世絵の旗手
江戸の浮世絵とは異なる、**京都独自の風俗や文化を題材にした「京版浮世絵」**を制作。京阪神地域の市井の人々の生活、神事、花街、年中行事などを細やかに描写しました。

◆ 時事絵・報道絵
幕末〜明治の政変・災害・事件などを扱った瓦版風の「時事画」(ニュース錦絵)も得意とし、「動乱の時代の記録者」としても知られています。

◆ 仏画・宗教画
浄土宗とのつながりも深く、仏教版画や信仰に関わる絵も多く制作しました。

【主なジャンル】

風俗画(舞妓・遊女・花街など)
時事画(大火・戦争・地震など)
仏教画・地獄絵
見立絵・行事絵
【代表作】

以下は初代貞信の代表的な題材・シリーズです:

『京都名所風景図』
『地獄極楽図』(仏教絵画)
『戊辰戦争図絵』
『京の四季風俗』
【後代への影響】

長谷川家は代々、浮世絵・版画制作を継承しており、

**二代貞信(1859–1940)**は、明治後期から大正にかけて活躍。
三代・四代も戦前まで活動を続け、特に大正〜昭和初期にかけての「祇園祭絵巻」や「舞妓絵」などで知られます。
【美術史的評価】

京都画壇や浮世絵史の中では、江戸浮世絵と並ぶ「京絵」の中心的存在として位置付けられています。
京都市や京都国立博物館などでは、貞信一門の作品が所蔵・展示されており、地域文化の記録資料としても重要視されています。
【所蔵先と閲覧可能場所】

京都国立博物館
太田記念美術館
大英博物館(初代の版画あり)
国際浮世絵学会の資料にも複数掲載