宮川一笑みやがわいっしょう
時代 | 江戸時代 |
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カテゴリー | 掛け軸,絵画、書画 |
作品種別 | 浮世絵 |
プロフィール | 宮川 一笑(みやがわ いっしょう、元禄2年〈1689年〉 - 安永8年12月14日〈1780年1月20日〉)とは、江戸時代の浮世絵師。 宮川一笑(みやがわ いっしょう)について 宮川一笑(生年不詳 – 宝暦8年〈1758年〉頃没)は、江戸時代中期に活躍した浮世絵師です。 彼は宮川長春の子、または弟子と考えられており、長春の画風を受け継ぎながらも、独自の美人画様式を確立した絵師として知られています。 生涯と背景 出身:京都もしくは江戸と考えられていますが、詳細は不明です。 師匠:宮川長春(浮世絵初期の大物、特に肉筆美人画で有名) 活動時期:元文年間(1736–1741年)から宝暦年間(1751–1764年)にかけて 没年:宝暦8年(1758年)頃 一笑は、長春の流れをくむ一派の中でも、とりわけ優雅で洗練された美人画を描き、上方(京都・大阪)を中心に人気を博しました。 画風と特徴 1. 美人画 宮川一笑の最大の特色は、美しい着物の意匠と、優雅な女性像にあります。 着物の柄(模様)を極めて繊細に、色彩豊かに表現するのが特徴です。 女性の姿はほっそりとした輪郭線で描かれ、柔らかい表情と、しとやかな身のこなしを表現しています。 当時流行した「寛文美人」(やや細身で柔和な美人像)をさらに洗練させた様式と言えます。 2. 肉筆画中心 一笑の作品は、版画ではなく**肉筆画(直筆の絵)**がほとんどです。 紙本や絹本に、鮮やかな彩色を施した上質な作品が多く、特に上流階級の注文によるものが多かったと推測されています。 3. 長春との違い 師である長春は、やや量感のあるふくよかな女性像を好みましたが、 一笑は、より「繊細」で「スタイリッシュ」な美人表現に進化させました。 主な作品・代表例 立美人図 遊女図 双幅美人図 見立て人物図 春画(艶本)も制作 特に、美しい着物をまとった遊女や町娘を描いた「立美人図」がよく知られています。 現存する作品はそれほど多くありませんが、出光美術館や大阪市立美術館、ボストン美術館などに所蔵されています。 評価と影響 宮川一笑は、江戸時代中期の肉筆美人画の大成者の一人と見なされています。 一笑のスタイルは、後の礒田湖龍斎や鳥居清長の初期作品にも影響を与えたと考えられています。 京都・大阪(上方)における「上品な美人画様式」の確立に大きな役割を果たしました。 特に、細くしなやかな女性像と、絢爛な着物の描写は、近世日本絵画の優美な側面を代表するものと言えます。 宮川一笑のまとめ 特徴 内容 得意分野 肉筆美人画 画風 洗練された線、華麗な着物描写、優雅な女性像 師匠 宮川長春 活動地 主に京都・大阪(上方) 主な評価 上方美人画様式を完成させた中期浮世絵師 |